こんばんは、Explorerです。
遅くなりましたが、今日は中級者への道第4回をお送りしたいと思います。
今回は難産だった……
――――――――――
簡易まとめ
・負け筋とは、勝ち筋の裏返し
・負け筋を減らす(なくす)方法には、ロックや場を操作するなど様々な方法がある
・自分のデッキのコンセプトに合わせて、負け筋を減らす方法を取り入れてみよう
用語集
・場……ポケカにおいてはバトル場及びベンチのことを指す。山札やトラッシュ、サイドは場ではないので注意すること。
・ロック……カードゲーム全般における、相手の行動を封じる戦略のこと。呪縛ではないし、リバースしたりはしない。普通のデッキに飽きたHEN☆TAI達が使うデッキ。
・メタカード……特定のデッキに対してのみ、強力な効果を発揮する対策カードのこと。どうしても勝てない相手がいる時は、デッキに入れてみよう。
・ランデス……トレカの草分け的存在、マジック:ザ・ギャザリング(M.tG)における土地破壊(Land Destruction)戦法のこと。転じて、ポケカにおいては相手のエネルギーを破壊する戦法のこと。ランドロスディストラクションの略ではない。
・ハンデス……ハンドディストラクションの略。相手の手札を破壊する戦法のこと。
・山札切れ……山札がなくなること、ライブラリアウトとも言う。ポケカにおいては、自分の番の初めに山札にカードがないと負けになるので注意が必要。
・アドバンテージ……有利な状況のこと。各種アドバンテージを稼ぎ、維持することがカードゲームの勝利への近道になる。
・ボードアドバンテージ……アドバンテージの中でも、場に残るもののこと。Nなどで手札を減らされた場合でも、ボードアドバンテージがあれば切り抜けられる場合がある。対義語:ハンドアドバンテージ。
・バウンス……場のカードを手札や山札に戻す効果のこと。使い方によって様々な効果を発揮する。
・トランス……場のカードを移動させる効果のこと、語源は英語のTransportから。余談だが、トランス状態のプレイヤーがいたらすぐにジャッジを呼ぼう。
・Cip効果……元々の意味は「場に出る」で、語源は「場に出る」の英語「Comes Into Play」の略(mtg wiki、http://mtgwiki.com/wiki/CIPより引用)。転じて、ポケカでは「このポケモンがベンチに出た時(あるいは進化した時)」に働く効果のことを指す。
・ドローソース……カードを引いてくるためのカードのこと。泥ソースではない。カードゲームにおいて、カードを手札に持ってくるというのは重要な動きであり、ドロソの重要性を理解することがTCG初心者への第一歩。
――――――――――
負け筋とは
前回の記事では、180ダメージを出すことに主眼を置き、勝ち筋を追求していくことを目的としていました。今回は、逆に相手の勝ち筋を潰したり、遅らせたりする方法について考えていきたいと思います。
ポケモンカードにおける基本の戦略は、自身の勝ち筋を追求していくこと、つまり180を目指し続けることです。しかし、負け筋を減らしていくこともまた立派な戦略の一つです。そのため、勝ち筋の追求と負け筋を減らすことを組み合わせると、より強くなれるでしょう。
「自分の好きなカードを使いたい、けどどうしても180ダメージへの道を達成できない」というジレンマを抱えてしまった時は、こちらの方法を試してみると良いかもしれません。
負け筋とは、そのデッキを使って負ける時のパターンです。つまり、負け筋は勝ち筋の裏返しといえます。
実際に負け筋が現れる状況は2つあります。一つ目は、相手の勝ち筋の方が早く達成される時。言い換えると、相手の方が先に180ダメージを連発できる状況になってしまうことです。二つ目は、こちらの勝ち筋がなくなってしまう(潰される)時です。
負け筋の減らし方(なくし方)には様々な方法がありますが、主に次の3種類に分けることができると思います。それは、相手の行動を封じるもの、相手の場を操作するもの、自分の場を操作するものの3つです。それぞれの具体例について、次の章から説明していきたいと思います。
相手の行動を封じるもの
相手の行動を封じることを目的とする方法で、俗に言うロックのことです。ロックを行う際は、勝ち筋を求めるより負け筋をなくす(=相手の勝ち筋をなくす)ことに主眼が置かれていることが多いです。そのため、決まると強力ですが、ロックに必要なカード枚数が多く、ロックを維持することは難しいため、上級者向けの方法であると言えるでしょう。
ロックの対策としては、流行りのロックに対するメタカード(ex.アギロットに対するケルディオEXやタブンネ)をデッキに入れるか、相手のロックが整う前に相手の場を殲滅することが考えられます。そのため、相手のロックをすばやく潰すためにも、ロックの発動条件を覚えておく必要があると思います。
ロックの代表例を挙げておくので、時間がある時に公式のカード検索http://www.pokemon-card.com/card-search/などで調べてみると良いでしょう。
代表的なロック
・特性ロック:ダストダス(BW5、EBB)の特性「ダストオキシン」
・グッズロック:オーロット(XY1)の特性「もりののろい」、ガマゲロゲEX(XY3)のワザ「ゲロゲロパンチ」など
・サポートロック:ナッシー(BW9)のワザ「たちふさがる」、ムーランド(BW6)の特性「ばんけん」など
・マヒロック:アギルダー(BW4)のワザ「なぐってドロン」、メガフシギバナEX(XY1)のワザ「クライシスバイン」など
・ワザロック:コバルオン(BW2、EBB)のワザ「アイアンブレイク」など
・特殊エネルギーロック:ユキメノコ(PROMO)の特性「じゅばくのまなざし」、ギルガルドEX(鋼デッキ)の特性「マイティシールド」など
・ポケモンEXロック:シンボラー(BW5、EBB)の特性「しんぴのまもり」、ディアルガEX(XYB)のワザ「クロノワインド」など
・種ポケモンロック:カエンジシ(XY2)の特性「いかくのたてがみ」
・進化ポケモンロック:アーケオス(BW2)の特性「げんしのちから」
相手の場を操作するもの
これにもいくつかの種類があるのですが、ランデスやハンデスといったディストラクション系といれかえ系、エネやダメカンを操作するトランス系の3つが主要なものになります。
ディストラクション系は、名前の通り相手の場(手札)を破壊する効果のものです。具体的には、カードゲームの根幹である、手札やコスト(ポケモンカードでは、主にエネルギー)を操作することで相手の行動を阻害します。ディストラクション系を極めると、ロックに近い状態にすることも可能ですが、現行のBWレギュではそこまで厳しいコンボが発見されていないため、「行動を遅れさせる」程度に考えておいても良いかと思います。ただし、ごくまれに山札切れによる特殊勝利を狙うこともあるので、その時は注意が必要です。
次にいれかえ系ですが、これは相手のバトルポケモンを入れ替える効果のものです。倒したいポケモンから攻撃することができるため、自身の勝ち筋を増やしつつ、相手の勝ち筋を減らすことができます。
また、トランス系は相手の場を操作し、ボードアドバンテージを無効化する働きがあります。ダメカンの移動によって、非EXのダメカンがEXを倒すために利用されたり、エネルギーを強制的に移動させられることによって、エネルギーを無駄にされたりすることがあります。
代表例
・特殊エネルギー破壊:改造ハンマー(BW4、PROMO)、コバルオンEX(BW7)のワザ「ホーリーエッジ」など
・エネルギー(全般)破壊:クラッシュハンマー(BW1)、ボルトロスEX(BW8)のワザ「サンダーラウド」など
・ハンド破壊:ゲーチス(BW8)、モロバレル(BW7)のワザ「おどろかす」など
・いれかえ:オオスバメ(XY1)の特性「おいはらう」、フラダリ(XY2)など
・山札破壊:ボスゴドラ(BW5)の特性「やまおろし」、アイアント(BW2)のワザ「くいあらす」など
・ダメカン移動:ヨノワール(BW6)の特性「くろいて」、ニャオニクス(XY2)のワザ「みみであやつる」など
・エネルギー移動:ニンフィア(XY3)のワザ「くるくるリボン」など
自分の場を操作するもの
自分の場を操作するものには、主に回復系とバウンス系、トランス系の3つがあります。
回復系は、文字通りきずぐすり、まんたんのくすりといったダメカンを取り除く系統のことで、相手の180ダメージに至る道(勝ち筋)を遠回りさせることができます。「かたいおまもり」や抵抗力と組み合わせることでより効果を発揮します。欠点としては、相手がワンパンでこちらのポケモンを倒せる状況では効果を発揮しないという点が挙げられます。
次にバウンス系ですが、これは場のポケモンを手札に戻すものです。回復や「逃げる」行動、Cip効果の再利用など、使い方によって様々な効果に変化します。なお、相手の場を操作するものにバウンス系もあるのですが、BWレギュではほとんどみかけないので、置いておいてもよいでしょう(但し、殿堂では要注意)。
最後にトランス系ですが、これは相手の場を操作するものにも含まれていたと思います。前者との違いは、自分の場を、自分が有利になるように操作することでアドバンテージを得るということです。具体的には、倒されたくないポケモンのダメカンを移動することでその場をしのいだり、倒れそうなポケモンのエネルギーを移動することで場にアドバンテージを残します。
代表例
・回復:ルージュラ(XY3)の特性「しょうりのキッス」、まんたんのくすり(BW1、BW8)など
・バウンス:ポケモン回収サイクロン(BW9)、AZ(XY4)など
・ダメカン移動:ランクルス(BW1)の特性「ダメージスワップ」、ヨノワール(XY2)の特性「シャドーボール」など
・エネルギー移動:サザンドラ(BW5)の特性「ダークトランス」、フレフワン(XY1)の特性「フェアリートランス」など
各手法の比較と考察
ここまで、自身の負け筋を減らす方法を挙げてきましたが、それぞれの手法の比較を行ってみます。まず、相手の行動を封じるものと相手の場を操作するものは、相手の行動を制限する点で似ていますが、前者は相手の勝ち筋を封じることに主眼が置かれており、後者は相対的アドバンテージを得ることに主眼が置かれている点で異なっています。
また、相手の場を操作するものと自分の場を操作するものは、ボードアドバンテージを得る点で似ているが、操作する場が違う点で異なっています。また、この三者の達成しやすさをみると、平均的には以下のようになります。
ロック>相手の場を操作>自分の場を操作
したがって、効果が高さと達成の難易度は比例していると考えられます。ですので、デッキスペースやコンセプトに見合った方法を取り入れていくと良いでしょう。
まとめ
今回は負け筋についてお話ししてきました。勝ち筋と負け筋は表裏一体の関係ですので、前回の記事と併せて考えてみると良いでしょう。
最後に、筆者からのおすすめですが、初心者の方は回復ギミックから試してみると良いかと思います。相手の打点を予測する練習になりますし、費用対効果が比較的高いためです。
逆に、ロックデッキを作る場合、コンセプト自体をロックに絞る必要が出てきます。サイドレースを行わないデッキになり、ポケカの基本からは少しずれることになるので、初めの内はできるだけ180ダメージ方で練習した方が良いかと思います(特にジュニア)。
もちろんロックデッキもおもしろいので、機会があったら試してみて下さい。
さて、次回は構築編最後の予定です。第5回では、勝ち筋や負け筋のストーリーを実現するためのドローソースについてお話ししたいと思います。
次回予告
「ポケカ中級者への道 第5回 ~デッキに合ったドローソースを探せ!~」
遅くなりましたが、今日は中級者への道第4回をお送りしたいと思います。
今回は難産だった……
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簡易まとめ
・負け筋とは、勝ち筋の裏返し
・負け筋を減らす(なくす)方法には、ロックや場を操作するなど様々な方法がある
・自分のデッキのコンセプトに合わせて、負け筋を減らす方法を取り入れてみよう
用語集
・場……ポケカにおいてはバトル場及びベンチのことを指す。山札やトラッシュ、サイドは場ではないので注意すること。
・ロック……カードゲーム全般における、相手の行動を封じる戦略のこと。
・メタカード……特定のデッキに対してのみ、強力な効果を発揮する対策カードのこと。どうしても勝てない相手がいる時は、デッキに入れてみよう。
・ランデス……トレカの草分け的存在、マジック:ザ・ギャザリング(M.tG)における土地破壊(Land Destruction)戦法のこと。転じて、ポケカにおいては相手のエネルギーを破壊する戦法のこと。ランドロスディストラクションの略ではない。
・ハンデス……ハンドディストラクションの略。相手の手札を破壊する戦法のこと。
・山札切れ……山札がなくなること、ライブラリアウトとも言う。ポケカにおいては、自分の番の初めに山札にカードがないと負けになるので注意が必要。
・アドバンテージ……有利な状況のこと。各種アドバンテージを稼ぎ、維持することがカードゲームの勝利への近道になる。
・ボードアドバンテージ……アドバンテージの中でも、場に残るもののこと。Nなどで手札を減らされた場合でも、ボードアドバンテージがあれば切り抜けられる場合がある。対義語:ハンドアドバンテージ。
・バウンス……場のカードを手札や山札に戻す効果のこと。使い方によって様々な効果を発揮する。
・トランス……場のカードを移動させる効果のこと、語源は英語のTransportから。余談だが、トランス状態のプレイヤーがいたらすぐにジャッジを呼ぼう。
・Cip効果……元々の意味は「場に出る」で、語源は「場に出る」の英語「Comes Into Play」の略(mtg wiki、http://mtgwiki.com/wiki/CIPより引用)。転じて、ポケカでは「このポケモンがベンチに出た時(あるいは進化した時)」に働く効果のことを指す。
・ドローソース……カードを引いてくるためのカードのこと。泥ソースではない。カードゲームにおいて、カードを手札に持ってくるというのは重要な動きであり、ドロソの重要性を理解することがTCG初心者への第一歩。
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負け筋とは
前回の記事では、180ダメージを出すことに主眼を置き、勝ち筋を追求していくことを目的としていました。今回は、逆に相手の勝ち筋を潰したり、遅らせたりする方法について考えていきたいと思います。
ポケモンカードにおける基本の戦略は、自身の勝ち筋を追求していくこと、つまり180を目指し続けることです。しかし、負け筋を減らしていくこともまた立派な戦略の一つです。そのため、勝ち筋の追求と負け筋を減らすことを組み合わせると、より強くなれるでしょう。
「自分の好きなカードを使いたい、けどどうしても180ダメージへの道を達成できない」というジレンマを抱えてしまった時は、こちらの方法を試してみると良いかもしれません。
負け筋とは、そのデッキを使って負ける時のパターンです。つまり、負け筋は勝ち筋の裏返しといえます。
実際に負け筋が現れる状況は2つあります。一つ目は、相手の勝ち筋の方が早く達成される時。言い換えると、相手の方が先に180ダメージを連発できる状況になってしまうことです。二つ目は、こちらの勝ち筋がなくなってしまう(潰される)時です。
負け筋の減らし方(なくし方)には様々な方法がありますが、主に次の3種類に分けることができると思います。それは、相手の行動を封じるもの、相手の場を操作するもの、自分の場を操作するものの3つです。それぞれの具体例について、次の章から説明していきたいと思います。
相手の行動を封じるもの
相手の行動を封じることを目的とする方法で、俗に言うロックのことです。ロックを行う際は、勝ち筋を求めるより負け筋をなくす(=相手の勝ち筋をなくす)ことに主眼が置かれていることが多いです。そのため、決まると強力ですが、ロックに必要なカード枚数が多く、ロックを維持することは難しいため、上級者向けの方法であると言えるでしょう。
ロックの対策としては、流行りのロックに対するメタカード(ex.アギロットに対するケルディオEXやタブンネ)をデッキに入れるか、相手のロックが整う前に相手の場を殲滅することが考えられます。そのため、相手のロックをすばやく潰すためにも、ロックの発動条件を覚えておく必要があると思います。
ロックの代表例を挙げておくので、時間がある時に公式のカード検索http://www.pokemon-card.com/card-search/などで調べてみると良いでしょう。
代表的なロック
・特性ロック:ダストダス(BW5、EBB)の特性「ダストオキシン」
・グッズロック:オーロット(XY1)の特性「もりののろい」、ガマゲロゲEX(XY3)のワザ「ゲロゲロパンチ」など
・サポートロック:ナッシー(BW9)のワザ「たちふさがる」、ムーランド(BW6)の特性「ばんけん」など
・マヒロック:アギルダー(BW4)のワザ「なぐってドロン」、メガフシギバナEX(XY1)のワザ「クライシスバイン」など
・ワザロック:コバルオン(BW2、EBB)のワザ「アイアンブレイク」など
・特殊エネルギーロック:ユキメノコ(PROMO)の特性「じゅばくのまなざし」、ギルガルドEX(鋼デッキ)の特性「マイティシールド」など
・ポケモンEXロック:シンボラー(BW5、EBB)の特性「しんぴのまもり」、ディアルガEX(XYB)のワザ「クロノワインド」など
・種ポケモンロック:カエンジシ(XY2)の特性「いかくのたてがみ」
・進化ポケモンロック:アーケオス(BW2)の特性「げんしのちから」
相手の場を操作するもの
これにもいくつかの種類があるのですが、ランデスやハンデスといったディストラクション系といれかえ系、エネやダメカンを操作するトランス系の3つが主要なものになります。
ディストラクション系は、名前の通り相手の場(手札)を破壊する効果のものです。具体的には、カードゲームの根幹である、手札やコスト(ポケモンカードでは、主にエネルギー)を操作することで相手の行動を阻害します。ディストラクション系を極めると、ロックに近い状態にすることも可能ですが、現行のBWレギュではそこまで厳しいコンボが発見されていないため、「行動を遅れさせる」程度に考えておいても良いかと思います。ただし、ごくまれに山札切れによる特殊勝利を狙うこともあるので、その時は注意が必要です。
次にいれかえ系ですが、これは相手のバトルポケモンを入れ替える効果のものです。倒したいポケモンから攻撃することができるため、自身の勝ち筋を増やしつつ、相手の勝ち筋を減らすことができます。
また、トランス系は相手の場を操作し、ボードアドバンテージを無効化する働きがあります。ダメカンの移動によって、非EXのダメカンがEXを倒すために利用されたり、エネルギーを強制的に移動させられることによって、エネルギーを無駄にされたりすることがあります。
代表例
・特殊エネルギー破壊:改造ハンマー(BW4、PROMO)、コバルオンEX(BW7)のワザ「ホーリーエッジ」など
・エネルギー(全般)破壊:クラッシュハンマー(BW1)、ボルトロスEX(BW8)のワザ「サンダーラウド」など
・ハンド破壊:ゲーチス(BW8)、モロバレル(BW7)のワザ「おどろかす」など
・いれかえ:オオスバメ(XY1)の特性「おいはらう」、フラダリ(XY2)など
・山札破壊:ボスゴドラ(BW5)の特性「やまおろし」、アイアント(BW2)のワザ「くいあらす」など
・ダメカン移動:ヨノワール(BW6)の特性「くろいて」、ニャオニクス(XY2)のワザ「みみであやつる」など
・エネルギー移動:ニンフィア(XY3)のワザ「くるくるリボン」など
自分の場を操作するもの
自分の場を操作するものには、主に回復系とバウンス系、トランス系の3つがあります。
回復系は、文字通りきずぐすり、まんたんのくすりといったダメカンを取り除く系統のことで、相手の180ダメージに至る道(勝ち筋)を遠回りさせることができます。「かたいおまもり」や抵抗力と組み合わせることでより効果を発揮します。欠点としては、相手がワンパンでこちらのポケモンを倒せる状況では効果を発揮しないという点が挙げられます。
次にバウンス系ですが、これは場のポケモンを手札に戻すものです。回復や「逃げる」行動、Cip効果の再利用など、使い方によって様々な効果に変化します。なお、相手の場を操作するものにバウンス系もあるのですが、BWレギュではほとんどみかけないので、置いておいてもよいでしょう(但し、殿堂では要注意)。
最後にトランス系ですが、これは相手の場を操作するものにも含まれていたと思います。前者との違いは、自分の場を、自分が有利になるように操作することでアドバンテージを得るということです。具体的には、倒されたくないポケモンのダメカンを移動することでその場をしのいだり、倒れそうなポケモンのエネルギーを移動することで場にアドバンテージを残します。
代表例
・回復:ルージュラ(XY3)の特性「しょうりのキッス」、まんたんのくすり(BW1、BW8)など
・バウンス:ポケモン回収サイクロン(BW9)、AZ(XY4)など
・ダメカン移動:ランクルス(BW1)の特性「ダメージスワップ」、ヨノワール(XY2)の特性「シャドーボール」など
・エネルギー移動:サザンドラ(BW5)の特性「ダークトランス」、フレフワン(XY1)の特性「フェアリートランス」など
各手法の比較と考察
ここまで、自身の負け筋を減らす方法を挙げてきましたが、それぞれの手法の比較を行ってみます。まず、相手の行動を封じるものと相手の場を操作するものは、相手の行動を制限する点で似ていますが、前者は相手の勝ち筋を封じることに主眼が置かれており、後者は相対的アドバンテージを得ることに主眼が置かれている点で異なっています。
また、相手の場を操作するものと自分の場を操作するものは、ボードアドバンテージを得る点で似ているが、操作する場が違う点で異なっています。また、この三者の達成しやすさをみると、平均的には以下のようになります。
ロック>相手の場を操作>自分の場を操作
したがって、効果が高さと達成の難易度は比例していると考えられます。ですので、デッキスペースやコンセプトに見合った方法を取り入れていくと良いでしょう。
まとめ
今回は負け筋についてお話ししてきました。勝ち筋と負け筋は表裏一体の関係ですので、前回の記事と併せて考えてみると良いでしょう。
最後に、筆者からのおすすめですが、初心者の方は回復ギミックから試してみると良いかと思います。相手の打点を予測する練習になりますし、費用対効果が比較的高いためです。
逆に、ロックデッキを作る場合、コンセプト自体をロックに絞る必要が出てきます。サイドレースを行わないデッキになり、ポケカの基本からは少しずれることになるので、初めの内はできるだけ180ダメージ方で練習した方が良いかと思います(特にジュニア)。
もちろんロックデッキもおもしろいので、機会があったら試してみて下さい。
さて、次回は構築編最後の予定です。第5回では、勝ち筋や負け筋のストーリーを実現するためのドローソースについてお話ししたいと思います。
次回予告
「ポケカ中級者への道 第5回 ~デッキに合ったドローソースを探せ!~」
コメント
回復ギミックから試してみます。
相手の打点を予測ができるようになりたいです。
明文化は大事ですね。
分かりやすいです。
次回たのしみです。
結局、グッズのドローが使いにくい。。。
2進化とあめを流したくないけどドローしたい。。。
後は進化してHPを増やして相手の計算狂わすとか、輝くガウンで毒による調整崩すとかも常套手段かなと思いましたね。
こんばんは、そしてはじめまして。
最高打点と2ターンの合計打点が予測できるようになると、世界が変わって見えると思います。
こちらからもリンクを頂きました。次回以降もがんばって書いていくので、よろしくお願いします。
>>endeavorさん
おっしゃるとおりです。すっかり忘れてました(笑)どうやって分類しようかな……
サブタイトルにあるように、もう少し「計算を狂わせる」ことに集中して記事を書いても良かったかもしれません。ご意見ありがとうございます。
子どもに教えるのに、大変参考にさせて頂いています。
すごく分かりやすく、レベルアップには欠かせない内容で、次の記事も楽しみにしています〜
勝手ながら、リンク頂いていきます。
はじめまして、Explorerと申します。
お褒めの言葉ありがとうございます。
分かりやすい記事を書けるように、がんばっていくのでよろしくお願いします。
こちらもリンク頂きますね。