ジムバトルレポ更新停止のお知らせと「情報封鎖」現象の考察
2014年10月11日 TCG全般 コメント (4)こんばんは、Explorerです。
突然ですが、これからバトルフェスタ2014が終わるまでの期間、ジムバトルレポの更新を停止したいと思います。理由としては、大型大会開催に伴い、デッキ内容の非公開を望まれる方が多く、レポートを上げてもあまり意味がない記事になってしまうためです。
「中級者への道」や「PTCGO色々」など、他の記事は引き続き更新していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、ジムバトルレポの更新停止だけで終わらないのが、このブログです(笑)
大型大会開催直前期によく起きる、この「情報封鎖」現象。初心者にとって情報を仕入れずらくなり、一部のプレイヤーから批判が出ることもあるこの現象ですが、どうしてこのような現象が起きるのか、プレイヤーの視点から、少し考えてみたいと思います。
ちなみに、私の意見を先に書いておくと、情報封鎖には条件付きで賛成という立場です。というのも、やり方を工夫することで、個人の利得と公益性を共に最大化することができると考えているためです。
情報封鎖の理由
情報封鎖が行われるのは、主に以下の2つの理由からだと思われます。
1. 自身のデッキ情報の秘匿
2. 環境情報の独占
1つめの理由は、自身の使用しているデッキの情報を秘匿するためです。自身が使用する予定のデッキを隠したいというプレイヤー心理を考えると、デッキ情報の秘匿は妥当なものでしょう。特に、大会上位を目指すプレイヤーや、「秘密兵器」を抱えているプレイヤーならなおさらです。
また、ジムバトル参加者同士で「お互いのデッキ内容を公開しあわない」という暗黙のルールを作ることで、情報の機密性を高めることができます。
これらの理由から、ジムバトルレポートが減少する「情報封鎖」が起きると考えられます。
ちなみに、プレイヤーの中でも最上位層にいる、いわゆる「世界組」は各シーズン毎の大型大会だけでなく、毎年行われる世界大会も視野に入れて行動しています。そのため、 上位プレイヤーになればなるほど、情報の流出量は減少すると考えられます。
2つめの理由は、環境情報の独占です。大会に向けたデッキ作りを行うためには、どのようなデッキが強いのか、あるいは流行っているのかという「環境」情報を掴まなければなりません。
カードゲームにおける環境を知るためには、インターネットで検索することはもちろんですが、それ以上にジムバトルなどの実践に赴き、自身の目で環境を確かめなければいけません。そのためには、時間や交通費など、自身でコストをかける必要が出てきます。
わざわざ自身がコストをかけて手に入れたものを、無料で他人に譲りたくないと考える人は多いかと思います。こういった心理も、情報封鎖の一因になっていると思われます。
情報封鎖に対する反論と、それらに対する意見
情報封鎖に対する反対意見として、主に以下の2つがよく見られます。
1. 情報封鎖はデッキ構築の発展を阻害する
2. 公式の場に持ち込んだデッキの情報を秘密にするのはおかしい
1つめの意見は、デッキ情報や環境情報が公開されないことで、情報の非流動化が進み、新しいデッキが生まれてこなくなるというものです。確かにこの指摘はもっともでしょう。
しかし、全ての情報を公開すると、これもまたポケカの発展を阻害することになります。というのも、フリーライド問題が発生し、初めにアイディアを出したプレイヤーに利益が生まれなくなるためです。したがって、適度な情報封鎖はインセンティブを生み出すため、必要なものだと考えられます。
2つめの意見は、ジムバトルなどの公式大会にデッキを持ち込んだのであれば、他人に内容を知られてもしょうがないのではないかという意見です。これもまた、正論を含んだ意見だと思います。
しかし、だからといって他人のデッキ内容を不必要に流布することは、あまり良いこととは言えません。それは個人に対するメタにつながってしまうからです。さらに、実際にその場にいた人に知られるのはしょうがないとしても、ブログなどを通じて、不特定多数の人に伝達されてしまうのは、デッキの使用に対するコストとしてはいささか多すぎるように思えます。そのため、情報を不必要に拡散する必要はないように思えます。
情報封鎖の問題点と解決策
以上の理由から、私は情報封鎖には賛成です。プレイヤーとして積み重ねてきた努力や工夫を無駄にしたくないという思いは、誰にでも共通するものだからです。もちろん、初心者プレイヤーの方には厳しい面もあるかと思いますが、情報封鎖は必要悪ではないかと思います。
もちろん、情報封鎖にはデメリットもあり、上記のような情報の非流動化を生み出してしまいます。これは、ポケカ界におけるイノベーションの停滞につながったり、初心者の参入障壁となってしまったりすると考えられます。そのため、長期的な視点で見た場合、ポケカ界全体の衰退につながると考えられます。
この問題に関する理想の解決策としては、善意を持ったプレイヤーが積極的にデッキレシピを公開していくことです。しかし、これは公開する側にメリットが少なく、なかなか難しいことだと思います。
そこで、代替の解決策としては、ポケモンカードの公式運営が大会上位のデッキを積極的に公開していくことが考えられます。ポケカ界隈において、唯一強制力を持って行動できるのは公式大会の運営陣のみであるため、大型大会の上位入賞デッキレシピを、公式が公開していくべきだと思います。具体的には、各地方大会のbest4~8の詳細なデッキレシピを、全大会終了後には公開しても良いのではないかと思います。
こうすることによって、適度な情報封鎖と、情報の開示・共有化が並行して進んでいくのではないかと思います。
オフシーズンはデッキレシピ公開のチャンス
バトルフェスタ終了後の秋から冬にかけて、ポケカはオフシーズンになります。大型大会が開催されず、世界大会まで多くの変数が残されている(新しいカードの登場など)ためです。
つまり、 オフシーズンでは、デッキレシピを公開するデメリットが減少するということです。また、オフシーズンには気軽に情報を交換できるため、プレイヤー間でのアドバイス交換も増えるかと思います。
そのため、バトルフェスタ終了後は、上位プレイヤーに限らず、皆さんのデッキレシピを公開してみてはいかがでしょうか。自身の構築力向上につながり、かつ日本のポケカ界全体の活性化にもつながるかと思います。
最後になりますが、バトルフェスタ終了後は私も積極的に情報を発信していきたいと思います。つたない知識ではありますが、改めてよろしくお願いいたします。
突然ですが、これからバトルフェスタ2014が終わるまでの期間、ジムバトルレポの更新を停止したいと思います。理由としては、大型大会開催に伴い、デッキ内容の非公開を望まれる方が多く、レポートを上げてもあまり意味がない記事になってしまうためです。
「中級者への道」や「PTCGO色々」など、他の記事は引き続き更新していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、ジムバトルレポの更新停止だけで終わらないのが、このブログです(笑)
大型大会開催直前期によく起きる、この「情報封鎖」現象。初心者にとって情報を仕入れずらくなり、一部のプレイヤーから批判が出ることもあるこの現象ですが、どうしてこのような現象が起きるのか、プレイヤーの視点から、少し考えてみたいと思います。
ちなみに、私の意見を先に書いておくと、情報封鎖には条件付きで賛成という立場です。というのも、やり方を工夫することで、個人の利得と公益性を共に最大化することができると考えているためです。
情報封鎖の理由
情報封鎖が行われるのは、主に以下の2つの理由からだと思われます。
1. 自身のデッキ情報の秘匿
2. 環境情報の独占
1つめの理由は、自身の使用しているデッキの情報を秘匿するためです。自身が使用する予定のデッキを隠したいというプレイヤー心理を考えると、デッキ情報の秘匿は妥当なものでしょう。特に、大会上位を目指すプレイヤーや、「秘密兵器」を抱えているプレイヤーならなおさらです。
また、ジムバトル参加者同士で「お互いのデッキ内容を公開しあわない」という暗黙のルールを作ることで、情報の機密性を高めることができます。
これらの理由から、ジムバトルレポートが減少する「情報封鎖」が起きると考えられます。
ちなみに、プレイヤーの中でも最上位層にいる、いわゆる「世界組」は各シーズン毎の大型大会だけでなく、毎年行われる世界大会も視野に入れて行動しています。そのため、 上位プレイヤーになればなるほど、情報の流出量は減少すると考えられます。
2つめの理由は、環境情報の独占です。大会に向けたデッキ作りを行うためには、どのようなデッキが強いのか、あるいは流行っているのかという「環境」情報を掴まなければなりません。
カードゲームにおける環境を知るためには、インターネットで検索することはもちろんですが、それ以上にジムバトルなどの実践に赴き、自身の目で環境を確かめなければいけません。そのためには、時間や交通費など、自身でコストをかける必要が出てきます。
わざわざ自身がコストをかけて手に入れたものを、無料で他人に譲りたくないと考える人は多いかと思います。こういった心理も、情報封鎖の一因になっていると思われます。
情報封鎖に対する反論と、それらに対する意見
情報封鎖に対する反対意見として、主に以下の2つがよく見られます。
1. 情報封鎖はデッキ構築の発展を阻害する
2. 公式の場に持ち込んだデッキの情報を秘密にするのはおかしい
1つめの意見は、デッキ情報や環境情報が公開されないことで、情報の非流動化が進み、新しいデッキが生まれてこなくなるというものです。確かにこの指摘はもっともでしょう。
しかし、全ての情報を公開すると、これもまたポケカの発展を阻害することになります。というのも、フリーライド問題が発生し、初めにアイディアを出したプレイヤーに利益が生まれなくなるためです。したがって、適度な情報封鎖はインセンティブを生み出すため、必要なものだと考えられます。
2つめの意見は、ジムバトルなどの公式大会にデッキを持ち込んだのであれば、他人に内容を知られてもしょうがないのではないかという意見です。これもまた、正論を含んだ意見だと思います。
しかし、だからといって他人のデッキ内容を不必要に流布することは、あまり良いこととは言えません。それは個人に対するメタにつながってしまうからです。さらに、実際にその場にいた人に知られるのはしょうがないとしても、ブログなどを通じて、不特定多数の人に伝達されてしまうのは、デッキの使用に対するコストとしてはいささか多すぎるように思えます。そのため、情報を不必要に拡散する必要はないように思えます。
情報封鎖の問題点と解決策
以上の理由から、私は情報封鎖には賛成です。プレイヤーとして積み重ねてきた努力や工夫を無駄にしたくないという思いは、誰にでも共通するものだからです。もちろん、初心者プレイヤーの方には厳しい面もあるかと思いますが、情報封鎖は必要悪ではないかと思います。
もちろん、情報封鎖にはデメリットもあり、上記のような情報の非流動化を生み出してしまいます。これは、ポケカ界におけるイノベーションの停滞につながったり、初心者の参入障壁となってしまったりすると考えられます。そのため、長期的な視点で見た場合、ポケカ界全体の衰退につながると考えられます。
この問題に関する理想の解決策としては、善意を持ったプレイヤーが積極的にデッキレシピを公開していくことです。しかし、これは公開する側にメリットが少なく、なかなか難しいことだと思います。
そこで、代替の解決策としては、ポケモンカードの公式運営が大会上位のデッキを積極的に公開していくことが考えられます。ポケカ界隈において、唯一強制力を持って行動できるのは公式大会の運営陣のみであるため、大型大会の上位入賞デッキレシピを、公式が公開していくべきだと思います。具体的には、各地方大会のbest4~8の詳細なデッキレシピを、全大会終了後には公開しても良いのではないかと思います。
こうすることによって、適度な情報封鎖と、情報の開示・共有化が並行して進んでいくのではないかと思います。
オフシーズンはデッキレシピ公開のチャンス
バトルフェスタ終了後の秋から冬にかけて、ポケカはオフシーズンになります。大型大会が開催されず、世界大会まで多くの変数が残されている(新しいカードの登場など)ためです。
つまり、 オフシーズンでは、デッキレシピを公開するデメリットが減少するということです。また、オフシーズンには気軽に情報を交換できるため、プレイヤー間でのアドバイス交換も増えるかと思います。
そのため、バトルフェスタ終了後は、上位プレイヤーに限らず、皆さんのデッキレシピを公開してみてはいかがでしょうか。自身の構築力向上につながり、かつ日本のポケカ界全体の活性化にもつながるかと思います。
最後になりますが、バトルフェスタ終了後は私も積極的に情報を発信していきたいと思います。つたない知識ではありますが、改めてよろしくお願いいたします。
コメント
リンク頂きました。
よろしかったら相互リンクよろしくお願いします。
こんにちは、Explorerです。
こちらからもリンクをいただきましたので、よろしくお願いいたします。
こんばんは、Explorerです。
しんいちパパさんからお褒めの言葉を頂けるとは、幸いです。
リンクを頂きますので、よろしくお願いいたします。